バレエ初心者のためのタンデュ基礎|最初に覚えたい基本動作|バレエ教室NOA

2026.02.28

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1. タンデュってなに?バレエのいちばん基本の動き

クラシックバレエのレッスンは、ほぼ例外なく「バーレッスン」から始まります。そしてその最初に行われることが多いのが「タンデュ(Tendu)」です。語源はフランス語で、「伸ばされた」という意味を持ちます。
バレエ作品によく見られるジャンプや回転のような華やかさはありません。しかし、タンデュはクラシックバレエの技術を支える最も重要な基礎のひとつと言えるものです!


・足を「すべらせて出す」シンプルな動き

タンデュは、足裏を床から離さずに前・横・後ろへと滑らせ、最後につま先まで伸ばす動きです。一見単純に見えますが、「床を押す力」「足先のライン」など、バレエにおいて意識すべき足の使い方のポイントが詰まった動きのひとつです。


・なぜ最初にタンデュを練習するの?

タンデュを練習すると、足先の伸ばし方や足の使い方、体のバランスが自然と身につきます。他のステップのほとんどに、この動きの感覚が活かされているからです。だからこそ、レッスンの最初に何度も繰り返し行います。 特にタンデュは「床を押す感覚」を身体に教え込む第一歩です。


・難しそうに見えて、実は構造はシンプル

タンデュの構造自体は非常にシンプルです。しかし、シンプルだからこそ、軸の安定感やバランス感覚が可視化され、ごまかすことのできないクリアな動きなのです。


2. タンデュの基本のやり方(構造理解)

タンデュは単なる足の運動ではありません。股関節からつま先までを一連のラインとした、全身を使った運動です。


① 足の裏を床につけたまま出す

まずはかかとから足の裏全体を使って、床を押しながら外へ出します。足が床から離れないようにするのがポイントです。足をただ出すのではなく、床を「押す」意識を持ちながら動かすことで、脚全体がしっかり使われます。


② つま先までゆっくり伸ばす

足が伸びきると、最後はつま先だけが床についている状態になります。このとき、足の甲をやさしく長く伸ばすイメージを持ちましょう。急がず、指先まで神経を通わせるように動かします。


③ 元の位置に戻す

戻る動きは、来た道をなぞるようにゆっくりと足を戻します。戻るときも足を床から離さないよう意識するのがポイントです。多くの人がここで緊張を解いてしまいますが、実は戻りこそコントロールが問われます。


力まず、なめらかに動くのがポイント

バレエは「力強さ」ではなく、なめらかで正しくコントロールされた動きが求められます。過度な緊張は美しさを損ねてしまうため、呼吸を止めず、自然に音楽と調和させることが重要です。


3. 初心者がよくつまずくポイント

タンデュは、派手で高難度なステップに比べ簡単そうに見えるため、自己流になりやすいステップでもあります。

・足だけ動かしてしまう

足先だけを動かそうとしてしまいがちですが、タンデュは脚の付け根から使います。内ももを意識すると、動きが安定してきます。体全体でつながっている感覚を持ち続けることが重要です。


・力を入れすぎてしまう

筋力不足を補おうとして力むと、首や肩など、上半身まで硬くなってしまいしなやかさが失われてしまいます。余計な力を抜き、必要な筋肉だけをコントロールするトレーニングでもあるのです。


・つま先だけ頑張ってしまう

つま先だけを強く丸めても、足全体が使えていなければ美しいラインにはなりません。足全体で流れるようなラインが作れてこそ、自然な伸びが生まれます。


・動きが速くなりすぎる

慣れないうちは急いでしまいがちですが、むしろゆっくり動けるかどうかが上達の鍵であり、より正確な動きに近づくことができます。

4. タンデュをすると体がどう変わる?

基礎のくりかえしは一見地味ですが、身体には確実な変化が現れるはずです。

・足先がきれいに伸びるようになる

足首周りの筋力が整って足の甲や指の使い方が上達し、自然と美しいラインが作れるようになります。


・姿勢が安定してくる

片足重心でバランスを取る時間が長いため、体幹が鍛えられるようになります。軸が安定すると、立ち姿がより美しくなります。


・動きが軽く感じるようになる

床を押す感覚が身につくと、脚が軽く動くようになります。ジャンプや回転もスムーズになり、高難度のステップに挑戦しやすくなります。


・バレエの他の動きがやりやすくなる

タンデュはほぼすべてのステップの土台です。基礎が整うと、新しい動きにも自信を持って挑戦できるようになります。


5. 初心者が上達するためのコツ

上達の鍵は、派手で華やかな技にいきなり早く挑戦できることではなく、基礎への姿勢にあります。

・大きく動こうとしなくてOK

可動域よりも、質を優先しましょう。正確な小さな動きは、曖昧な大きな動きよりも積み重ねることで上達に近づいていきます。


・ゆっくり・丁寧がいちばん大事

コントロールできない速さでたくさん行うのではなく、1回をゆっくり動くことがより質を高めるトレーニングです。 ゆっくりと動かすことで、足の動きを理解し感覚をつかむことができます。


・毎回少しずつ意識するだけで変わる

「今日は軸の安定感を意識する」「今日はつま先の丁寧さを意識する」など、練習のテーマを一つに絞ると効果的です。小さな意識の積み重ねが、自然と身体に教え込まれていきます。


・完璧じゃなくて大丈夫

最初から完璧にできる人は一人もいません。上達を急がず、積み上げる姿勢こそがバレエの本質です。「できた感覚」を大切にしながらゆっくりと自分のペースで練習しましょう。


6. まとめ|タンデュはバレエの土台

タンデュは、すべての動きの基礎となる大切なステップです。華やかな動きの土台には必ずこのステップがあるといえます。しかし、難しく考えすぎる必要はありません!
ゆっくり丁寧に続けることが、一番の上達の近道です。最初は「今、きれいに伸びたかも」という小さな成功体験を大切にし、それを積み重ねることでやがて大きな自信へとつながっていきます。バレエの土台だからこそ、焦ることなく自分のペースで楽しんで行うことが、バレエの美しさを体現してくれるでしょう。